プロ野球変化球まとめ! 知って楽しい13の球種を解説

2021年9月2日

おはようございます、元応援団員のハルカです。



投手が投げる変化球は実に多彩です。


『スライダーってよく聞くけどどういう変化球なの』

『いろんな名前の球種を聞くけど、違いがよくわからない』

『そもそも変化球にはどんな種類があるの』

と、球種に関する疑問は多いと思います。


球種を知ることで、もっと野球が楽しくなります。

そこで、そんな多彩な球種の特徴を紹介してみたいと思います。


ちなみに、変化球の名称は、国や時代によって変わります。

特に、球種が細分化された現在では、呼び名も多様化しています。

『あれはスライダーとは呼ばない』だの『左腕のシンカーをスクリューと呼ぶ、は間違い』だの、分類が複雑化されていてしばしば議論のタネになります。

中には、自分で勝手に球種に名付けをしている投手もいます。


残念ながら、僕はメジャーの細かい定義は理解できていません。

なので、ここでは日本のプロ野球を対象にして、一般的な球種を扱った話をします。



変化球の種類一覧

それでは、球種を1つずつ見て行きましょう。

全部で13種類あります。

ストレート

軌道が真っ直ぐで、速いボールです。

投手は、ボールにバックスピンをかけることで、重力に逆らって落ちるのを防いでいます。

バックスピンの利いた威力のあるストレートは『浮き上がる』と表現されることもあります。


また、真っ直ぐと言っても文字通り真っ直ぐではなく、揺れ動いたりシュート回転したり、打ちづらいストレートを投げる投手も多いです。

外国人投手はたいてい『クセのある動く真っ直ぐ』を投げます。

メジャーでは、ファストボールとかフォーシームとかストレートも細分化されています。(あ、メジャーの話をしちゃった)

スライダー

スライダーは、ピッチャーの利き腕と反対方向に曲がる球種です。

右投手のスライダーは、右打者から遠ざかるように曲がります。

球速が速く、急に曲がるという感じの球種です。

横、縦、斜めなど、軌道は様々です。

軌道や球速によって「高速スライダー」「縦スライダー」「スラーブ」など細分化されます。

カットボール

カットボールは、ピッチャーの利き腕と反対方向に僅かに曲がる球種です。

スライダーと曲がる方向は同じですが、球速はストレートとほとんど変わらず、打者の手元で少しだけボールが動きます。

かつて「真っスラ」と呼ばれた球種も、カットボールに分類されそうです。

カーブ

カーブは、ピッチャーの利き腕と反対の方向に大きく曲がりながら落ちる球種です。

スライダーと曲がる方向は同じですが、球速が遅く、縦の変化が大きいのが特徴です。

速球とカーブを混ぜて緩急をつけることで、投球の幅を生み出せます。

軌道や球速によって「ナックルカーブ」「スローカーブ」「ドロップカーブ」「パワーカーブ」など細分化されます。

シュート

シュートは、ピッチャーの利き腕方向に曲がる球種です。

スライダーと曲がる方向が反対で、右投手のシュートは、右打者に食い込むように曲がります。

空振りを取るというより、芯を外して打たせるという感じの球種です。

『ファールを打たせたいとき』、『長打が怖いとき』、『詰まらせて内野ゴロを打たせたいとき』に使われるイメージです。

ツーシーム

ツーシームは、投手の利き腕方向に変化する速球です。

メジャーでは「ワンシーム」とか「シンキング・ファストボール」など細分化がされているようです。どれも、素人の僕の認識では、ざっくりシュート系です。

シンカー

シンカーは、ピッチャーの利き手の方向に曲がりながら、沈む球種です。

シュートと曲がる方向が同じで、右投手のシンカーは、左打者から逃げるように外角に落ちていきます。


左投手の投げるシンカーは、スクリューボールと呼ばれています。

ただ、一部の人は『それは誤りだ』と反発しています。

どうやらスクリューボールの定義は地域によって違うようです。

フォーク

フォークは、縦に落ちる球種です。

ストレートと同じ軌道から急に落ちるため、空振りを奪いやすいのが特徴です。

人差し指と中指の間にボールを挟んで投げるためフォークという名称がついています。

そんな不安定な握り方でスピンをかけないように投げるので、すっぽ抜けたらただの遅いストレートになってしまう危険性があります。

また、せっかく空振りを取っても、キャッチャーの手前でバウンドして、暴投や捕逸になる危険もあります。

スプリット

スプリットは 縦に落ちる球種です。

フォークボールと同系統と認識されていますが、フォークより速く、変化は少ない球種です。

『握りの浅いフォーク』とも、『高速フォーク』とも呼ばれています。

チェンジアップ

チェンジアップは、縦に落ちる球種です。

カーブ同様、球速が遅くて緩急がつけることができます。

軌道や球速によって「サークルチェンジ」「高速チェンジアップ」「パラシュートチェンジ」など細分化されます。

パーム

パームは、縦に落ちる球種です。

球速は遅く、リリース直後から落ち始めます。チェンジアップと似ているけど、パームの方が落差が大きく、投手によっては揺れ動くこともあります。

ナックル

ナックルは、揺れながら縦に落ちる球種です。

その都度軌道が異なるのが特徴で、打者の近くで不規則に揺れながら落ちます。打者にとって厄介な球種だけど、同時に投手にとっても「変化の少ない棒球になるかもしれない」「緻密な制球ができない」という不安があります。

捕手にとっても捕球しにくいという難点があります。

ジャイロボール

ジャイロボールは、縫い目によってツーシームとフォーシームがあるようです。

縦のスライダーや抜けたカットボールが近いとされているようです。

あまり減速しないため、直球に分類されることもあるようです。



番外編

最後に、番外編として特殊なボールを一つ紹介します。

ちょっとカテゴリーの違う、特別なボールです。

スカイツリーボール

スカイツリーボールは、山なりの超スローボールです。

多田野数人投手が投げた同様のボールはイーファスピッチと呼ばれているようです。


打者の打ち気を削ぐことが目的と言われています。

空振りは取れないかもしれないけど、あれだけ高低差のあるスローボールを芯で捉えて飛ばすのは、プロの打者とはいえ難しいものです。

反面、見逃せばほとんどボールになってしまう弱点もあります。

滅多にみられる球種ではありません。

これを観たファンは、喜ぶか、怒るかの反応を見せます。


まとめ

球種の軌道や特徴などについて紹介してみました。


投手によって持ち球も違うし、得意な球も違います。

ダルビッシュ有投手のように『七色のウイニングショット』を持っているやり手の投手もいるし、野茂英雄さんや佐々木主浩さんのように『直球かフォークかの二択』という豪快な投手もいます。

また、ある程度特徴が似通った変化球は乱暴にひとくくりにされていますが、たとえば同じ「スライダー」と呼ばれる変化球も、投手一人ひとりによってまったく異質のボールになります。


こうした変化球の特徴を知ることで、野球をさらに深く楽しむことができます。

ぜひ野球トークの中に色んな球種を交えながら野球観戦を楽しんでみてください。


以上、『プロ野球変化球まとめ! 知って楽しい13の球種を解説』でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。