一流選手の証、2000本安打はどれくらい偉大なのか?
おはようございます、元応援団員のハルカです。
2021年9月4日、埼玉西武ライオンズの栗山巧選手が通算2000本安打を記録しました。
NPBでは史上54人目の達成でした。
ライオンズの生え抜き選手では初めての記録達成だったそうです。
あと1日早ければ、史上初の『誕生日での達成』だったそうでした。
2000本安打は、名球会入りの条件のひとつになっています。
歴代の野球選手の中でも、特に優秀な選手だということの証明にもなります。
過去の達成者をみても、そうそうたる顔ぶれが並んでいます。
今回は、2000本安打を打つことの大変さ、偉大さに触れてみたいと思います。
さらに、過去の2000本安打の達成者や今後達成しそうな選手、さらには『意外に達成していない選手』などを見て行きたいと思います。
2000本安打はハードルが高い
長い歴史の中で54人しか達成していないことを見ても、これが偉大な記録であることがわかります。
単純に計算して、1年に100安打を打った場合、達成に20年かかります。
長くレギュラーを張り続けていても、容易に到達できないことがわかります。
年間150安打だと14年、年間170安打でも12年かかるほどの遠い道のりです。
しかし、年間150安打というのは、そんなに簡単なことではありません。
年間170安打も放てば首位打者や最多安打などのタイトル争いに絡めるほどの水準です。
それを10数年にわたって記録するのは、並大抵ではありません。
高い技術力はもちろん、それを長く維持し続けるだけの体力や身体の強さも問われます。
栗山選手の例で言うと、初めて規定打席に達成した2008年に167安打を放つと、翌年以降も152、172、171本と安打を量産し、この4年間で合計662本と打ちまくりました。
さらに2013年からの3年間でも443本と大活躍。
その後はケガなどで100安打を切るシーズンが何度かありながらもレギュラーを張り続け、コンスタントに安打を重ねてきました。
栗山選手は選球眼がかなりよくて四球をたくさん選ぶので、その分だけ安打のペースは落ちたかもしれませんが、逆に言えば出塁率の高さがあったからこそ長くレギュラーでいられて打席にたくさん立てたのかもしれません。
過去の2000本安打達成者
NPBでは、栗山選手を含めて54人の2000本安打達成者がいます。
過去にどんな選手がいるかと目を向けてみると、そうそうたる顔ぶれが並んでいます。
最初に達成したのは川上哲治さんだそうです。
その他、野村克也さん、王貞治さん、長嶋茂雄さんなど、野球を知らない人にまで名前が知れ渡っているレジェンドたちが揃っています。
立浪和義さんは、高校時代の先輩である清原和博さんの前で2000本安打を決めたいと言い、『今日打つという強い気持ちで臨んだ』とのコメントどおり、3安打の固め打ちで見事に巨人戦で決めて、一塁上で清原さんから花束をもらいました。
立浪さんは前日も2安打していて、『2000本も打つ人は、ここ一番の集中力に凄みがあるなあ』と感じたのを覚えています。
近10年の達成者を見ると、日本代表監督を務めた稲葉篤紀さんや小久保裕紀さん、豪快なスイングが魅力の中村紀洋さんや、脅威の身体能力で魅せた松井稼頭央さん、日本代表の四番でキャプテンで正捕手だった阿部慎之助さんなど、超一流と呼べる人たちばかりが並んでいます。
日米通算で2000本安打を達成した選手もいます。
イチローさん、松井秀喜さん、井口資仁さんなどがそうです。
海外での活躍が長かったため、日本では2000本に到達しませんでした。
現役選手では、栗山選手のほかに鳥谷敬選手、内川聖一選手、坂本勇人選手が2000本安打を達成しています。
また、福留孝介選手、青木宣親選手は、日米通算では2000本安打をマークしています。
日米通算をどのように評価するかは難しいところです。
メジャーでは、『日本での成績は加味しない』とする考えもあるようです。
これは、イチローさんの通算安打数のときに話題になりました。
一方、日本でも、イチローさんの安打数はオリックス時代の1278本のままとされていることが多いし、日本では規定打数(8000)に達していないことから、通算打率でも名前が登場しません。
優秀な選手はメジャー志向があるので、日米通算でカウントしないのであれば、今後は大きな通算記録は生まれにくくなるかもしれません。
今後2000本安打が期待できる現役選手
先ほど書いたように、現役選手では4人の選手が2000本安打を達成しています。
そして、何人かの選手が、2000本安打に迫っています。
数字上、もっとも迫っているのは福留孝介選手で、残り58本です(日米通算では達成済み)。
続いて、中島宏之選手があと116本、松田宣浩選手があと202本、青木宣親選手が220本(日米通算では達成済み)と続いていきます。
福留選手や中島選手はスタメンを外れることが多く、なかなか数字を伸ばしにくいのがつらいところです。
逆に、今はまだまだ遠い道のりにいる大島洋平選手(あと293本)、浅村栄斗選手(あと463本)、丸佳浩選手(あと573本)、山田哲人選手(あと753本)あたりは、年齢や状態を考えると、近い未来の達成に期待がかかります。
※数字は、栗山選手が2000本安打を達成した2021年9月4日現在のものです。
まとめ
10数年以上にわたって一定以上の活躍をしないと達成できない通算2000本安打。
これまでの長い球史の中で54人しか達成していないことでも、その記録の偉大さがわかります。
また、達成者の顔ぶれもレジェンドばかりが並ぶ壮観なものです。
今回2000本安打を達成した栗山選手には、とにかく拍手です。
おめでとうございます。
これからも長く活躍を続けて欲しいです。
そして、現在2000本安打に迫っている選手も、近い将来の達成に向けて、活躍を期待しています。
以上、『一流選手の証、2000本安打の偉大さについて語る』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。