FA制度の問題点を検証! FAは悪者の制度なのか?

2022年1月1日

おはようございます、元応援団員のハルカです。


プロ野球には、FA(フリーエージェント)と呼ばれる制度があります。

日本では1993年のオフに導入されました。

以降、少しずつルールを変えながら、30年近く継続されています。

おかげで、日本人気質に合いづらいとの指摘を受けつつも、思い切り浸透はしています。


しばしば、FA制度には否定的な意見が聞かれます。

FAで選手を獲得する球団は『金満』とか『強奪』などと批判されますし、権利を行使して移籍する選手は『裏切り者』と侮蔑されます。

一方で、FAで主力選手を失う球団に対して、世間は同情的になります。

また、移籍せず残留した選手は『球団愛』『男気』などともてはやされます。


いったいFA制度はそこまでの批判や否定的な感情を生むような制度なのでしょうか。

今回はそんなFA制度について記載してみたいと思います。




FA制度とは

FA制度は、選手が所属球団以外の球団と自由に契約交渉をすることができる制度です。


所定の条件を満たした選手には、FA権が付与されます。

このFA権を行使すれば、所属球団だけでなく、他球団とも契約交渉をすることができます。

他球団との契約交渉がまとまれば、移籍することができます。


現在は、国内FAと海外FAがあります。

国内FAは国内の球団のみが対象で、海外FAは海外の球団にまで対象が拡がります。

また、FA宣言したうえで移籍せずに所属球団と契約することもできます。


この制度には、賛否もあるし、改善の余地もあります。

しかし、選手の『職業選択の自由』を考えたとき、なくせない制度でもあります。

選手にはプロ入り時に球団を選択する権利がないからです。

プロ野球選手は、プロ入りするとき自分で希望の所属球団を選択することができません。

希望を口にすることはできても、あとは球団任せ、あるいは運任せです。

そういう面では希望の部署に配属されない会社員に似ているところもあります。

かつては逆指名とか希望枠とか、ごく一部の選手は希望球団に入れましたが、今はそれも完全撤廃されています。

入団時に球団の選択ができないのだから、一定の年数球団に貢献した選手には自由に移籍できる権利を与えようというのがFA制度の趣旨です。




FA権の取得条件

まずはFAの取得条件を見てみましょう。


FAの取得条件

簡単に言うと、決められた年数だけ活躍したら、FA権が獲得できます。

『活躍したら』という曖昧な書き方をしたのは、『ただチームに在籍するだけではだめ』ということです。

FA権は、一軍に登録されている日数が一定数に達したときに獲得できます。

したがって、ずっと二軍にいては何十年経ってもFA権は獲得できません。


多少の二軍落ちは大丈夫です。

1シーズンのうち145日以上を一軍で過ごせば、その年は1年分と数えられます。

ちなみに一軍登録日数が145日に満たないシーズンが複数ある場合は、それらを合算して満145日ごとに1年として計算されるようです。

途中で所属球団が変わっても、引き継いで計算されます。


あとは、二軍にいても一軍登録扱いとして日数がカウントされる特例もいくつかあります。

・開幕2カード目での先発予定のため開幕時点で登録されない場合

・オールスター期間前後に登板間隔が10日以上となるために登録抹消される場合

・レギュラーシーズン終了からクライマックスシリーズのチーム初戦まで10日以上あるため自動的に登録抹消となる場合(この規定が制度化される前に実施した中日も、さかのぼって適用されました)


FA権獲得までの年数

何年経てばFA権が獲得できるか、については、入団年によって異なります。

ややこしい。


◆国内移籍のFA権

 2006年までのドラフトで入団した全選手 → 累計8年経過で取得

 2007年以降のドラフトで入団した高校生選手 → 累計8年経過で取得

 2007年以降のドラフトで入団した大学生・社会人選手 → 累計7年経過で取得


◆海外移籍のFA権

 全選手が累計9年経過で取得


FA権利の保有と消失

一度FA宣言をすると、権利は消失します。

次回のFA権利再取得は、残留・移籍を問わず4年後になります。


4年後に再取得されたFA権は、すべて海外FA権です。

また、FA権を持っていて行使しなかった場合、権利は消えずにずっと保有したまま翌年以降に持ち越されます。

また、外国人枠の選手がFA権を取得すると、行使の有無に関わらず翌シーズンからは外国人枠から外れ、一般の日本人選手と同等の扱いになります。




国内FAにおける制約・補償

FA宣言をして国内の球団と契約した場合、宣言残留も含めて、次のような制約が生じるようです。


FA移籍する選手の年俸等

FA移籍した選手の翌シーズンの年俸は、アップできません。

現状維持が上限となるようです。

逆に減額は無制限で、通常の減額制限を超えての減額も可能です。

その場合、年俸調停の申請はできません。


FAはマネーゲームと言われるのに、年俸の上限が現状維持なのは意外に思われる方も多いと思います。

これは、過度な獲得競争を防止する目的のようです。


ただ、契約年数、出来高払い、2年目以降の年俸に制約はないので、マネーゲームは結局そこで起こります。

また、FA宣言した選手は年俸とは別に契約金を得ることができます。

移籍した場合は年俸の半分が上限になりますが、残留する場合に上限はないようです。


前所属球団への補償

FA権を行使して他球団へ移籍した場合、移籍先の球団は前球団に対して補償を求められる場合があります。

補償内容は、『金銭』と『人的補償』の2種類があります。

FA権を行使して移籍する選手のランク付けによって、求められる補償内容が変わります。


2008年から現在にいたるまで、ランク付けと補償内容はこんな感じです。


◆ランク付け

前球団内の旧年俸の順位で決まります。

前球団の日本人選手のうち、

・年俸の順位が上位3位までをランクA

・4位から10位までをランクB

・11位以下をランクC

とランク付けされます。

このランクによって、次の『金銭補償』『人的補償』の内容が大きく変わります。


◆金銭補償

ランクA 旧年俸の50%(2度目以降のFAでは25%)

ランクB 旧年俸の40%(2度目以降のFAでは20%)

ランクC なし


◆人的補償

ランクA 選手1名または旧年俸の30%(2度目以降のFAでは15%)を金銭補償に上乗せ

ランクB 選手1名または旧年俸の20%(2度目以降のFAでは10%)を金銭補償に上乗せ

ランクC なし


ただし、人的補償と言っても、誰でも選べるわけではありません。

全員が対象者になってしまうと、FAで移籍する選手を奪い返したり、FAで移籍する選手以上の大物を獲得することもできてしまうからです。

そのため、移籍先の球団は、あらかじめ人的補償の対象とならない『プロテクト選手』を任意で選ぶことができます。

プロテクトできる人数は28人です。

前球団は、プロテクト選手から漏れた選手の中から人的補償の選手を選ぶことになります。

このプロテクトリストは外部に公表されることがないため、しばしばファンや評論家の間でいろんな予想がされて話題になります。


実際好奇心でリストを作ってみた人はわかると思いますが、28人は多いようで意外と少ないです。

『若手を守るため、ベテランとか高額年俸の選手をリストからあえて外す』というか『外さざるを得ない』場合があります。そんなリスト漏れした大物が時として狙われることもあります。

『なぜあの選手をリストから外すんだ』と批判するOBなどいますが、自分でリストを作ってみたら外さざるを得ない状況なのがよくわかります。


ちなみに、人的補償選手として獲得する事ができない選手は、プロテクト選手の他にもいます。

以下が、『人的補償選手として獲得する事ができない選手』です。

・プロテクトした28名の選手
・外国人選手(FA権取得により外国人枠の適用外になった選手を含む)
・直近のドラフトで獲得した新人選手
・育成契約選手


逆に、トレードなどで保有選手になった日本人選手も人的補償の対象になります。


別々のチームからそれぞれFA宣言選手を獲得する場合、それぞれの球団に異なる獲得可能選手リストを提示できます。

球団によって補強ポイントが違うので、相手に合わせてプロテクト対象が変わるのは当然ですね。

ちなみに、複数球団からFA選手を獲得した場合ですが、人的補償選手が複数の球団で重複することも起こりえます。

人的補償選手の奪い合いです。

その場合、移籍先球団と同じリーグ内の球団が優先されます。

そしてリーグが同じであれば、同年度の勝率が低い球団が優先されます。


読売の原監督は、人的補償制度の撤廃を主張しています。

また、かつてDeNAで監督をしていた中畑清氏は、人的補償制度を撤廃する代わりに翌年のドラフト指名権の譲渡を主張しています。

耳を傾けても良さそうな意見と思います。




海外移籍の場合は補償がない

ここまでで書いた制約、補償は国内球団に移籍した場合です。

海外の球団に移籍した場合は、これらの制約はありません。

ただし、FA宣言した年の翌々年の11月30日までに日本のプロ野球球団に再度移籍する場合は、最後に在籍した日本の前球団への補償が必要となります。




FAで退団した選手が多い球団ランキング

過去にFA権を行使して退団した選手がもっとも多い球団はどこでしょう。

それをランキングにしたので、参考までに載せておきます。


FA移籍による通算退団人数(2021年10月現在)

19人 西武
14人 日本ハム
12人 オリックス、ソフトバンク
11人 DeNA
10人 阪神、中日
 9人 広島、ロッテ
 8人 読売、ヤクルト
 4人 楽天

西武や日本ハムからの流出が多く、その点では気の毒だったり残念だったりと思いますが、この2球団はFAで主力選手が抜けても代わりの選手がすぐに台頭するという強みもあります。


FAでは一方的に選手を獲得しまくっているイメージがある読売ですが、FAによる退団者数もそこそこあります。

逆に、FAで常に選手を引き抜かれているイメージが強いと言われる広島やヤクルトですが、12球団中、むしろFAによる退団者数は少ない方です。




FA選手の移籍先

FA権を行使した選手の行き先として、もっとも多いのは海外です。

国内移籍の場合だと、行き先として圧倒的に多いのは読売です。

ここまで顕著な数字が出るとは、読売のブランド力の凄みを感じます。

そのあとソフトバンク、阪神と続きます。


選手が移籍先を決断するときの理由は、大きくわけると次の3つに分けられます。

・行きたかった球団に行く

・自分を必要としている球団に行く

・今のチームから出たい


行きたかった球団に行く

球団名ありきのFA宣言です。

『子供の頃から好きだった』とか『憧れの○○選手(監督)と一緒にプレーしたい』とか『地元だから』とかですかね。


自分を必要としている球団に行く

『必要としている』の基準は、出番であったり金銭であったりが目安になりそうです。

チームに愛着を感じて残留する場合も、同じような理由でしょう。


今のチームから出たい

自分の所属チームに不満を感じている選手は多いようです。

それは、『自分の評価(年俸など)が低い』であったり『冷遇されている』であったり『首脳陣との相性』であったり、『チーム事情と自分とのマッチング度合い』であったり、『地域性』であったり様々です。

まあ、規模や事情は違えど、会社員や公務員などどこの職場でも同様の感情は存在するので、理解できます。




ファンの感情

ファンの認識では、『FAでライバル球団に移籍するのは裏切り者』と見られるのに対し、『残留した選手は男気がある、球団愛がある』という意識があります。

一方、現場では『選手が獲得した権利』との見方が強く、球団や選手はFAでの移籍にネガティブな捉え方はないようです。


また、FAで選手を獲得するチームは『金満』と表現されるなど何かと悪者扱いされます。

逆にFAで選手を失ったチームには世間は同情的です。

しかし、僕は正直そのようには思いません。

むしろチームを強くするためにお金を使って補強する方が、ファンに対して誠意を感じます。


プロ野球球団もいち企業として営利目的としているので、経営上なるべく支出を抑えたいはずです。

にも関わらずチームを強くするため、ファンを歓ばせるために支出を惜しまず補強していることを考えたとき、チームの強化、ひいてはファンサービスにお金を惜しまない姿勢が評価できると思うわけです。




FA制度の問題点

FA制度はいくつか問題点を抱えています。


年俸の高騰

有力選手を獲得するには、当然良い契約条件を用意する必要があります。

複数球団による争奪戦になると、マネーゲームが過熱しがちです。

FA選手ばかり優遇するわけにいかないので、バランスをとるために元からいる有力選手の年俸の高騰にも繋がります。

すると全選手の年俸が相対的に上がっていき、やがて球団経営を圧迫すると思われます。


この問題は、残留する場合でも起こります。

宣言残留すると、選手は再契約金を得ることができます。残留の場合の契約金に上限はありません。

つまり悪意をもった書き方をすれば、FA移籍をちらつかせて宣言残留をすることによって、高額の再契約金を獲得したり、複数年契約を獲得したりできます。


このように、悪く言えば、選手はFA権を換金システムとして利用することができます。

それが年俸の高騰につながっています。


戦力の均衡化と両立しない

現在はドラフト制を中心に、各球団の戦力の均衡化が図られています。

FA制度は、戦力の均衡化の観点でいえば、真逆に作用しそうな制度です。

そのため、FA制度では獲得人数の制限や、人的補償などを設けることで、戦力の均衡化が少しでも保たれるような仕組みがセットで作られました。


しかしそうなると、今度はFA制度が真に自由な制度ではなくなってしまいました。

選手にとってみれば、せっかくFA権を手にしても、獲得人数制限や人的補償を怖れて希望球団が手を挙げてくれなかったら、行きたい球団に行けなくなってしまうリスクが生まれます。

また、『人的補償によって誰かがそのチームを追われることになってしまう』ことに気を病んで、FA権の行使を諦める選手がいる(いた)のかもしれません。

表面化していないだけで、毎年大勢いるのかもしれません。

まったく関係ない他の選手が余波を受けていることを考えて、二の足を踏む気持ちが生じてもおかしくありません。


一部ファンの理解を得られない

冒頭でも書いたように、FA制度に否定的な感情をもつ人はいます。

FAで選手を獲得する球団は『金満』とか『強奪』などと批判されますし、権利を行使して移籍する選手は『裏切り者』と侮蔑されます。

一方で、FAで主力選手を失う球団に対して世間は同情的になります。

また、移籍せず残留した選手は『球団愛』『男気』などともてはやされます。


ファンにとっては『無名だった選手を育てた』という思い入れがあるのでしょう。

それはわかりますが、ちょっとFA移籍に対してネガティブになりすぎな気はします。

もう少し寛容になっても良さそうです。


こうなると、『権利の行使を宣言しなければFAにならない』方式も見直したほうがいい気もします。

『権利を獲得すれば自動的にFAになる』となれば、少なくとも選手が裏切り者呼ばわりされずに済みます。

でも、それで他の問題が解決されるわけでもないですが。


どちらにしても『FA移籍した選手』と『FAで選手を獲得する球団』を悪と認識するファンがいることは確かで、こうした認識の払拭は必要と言えそうです。


選手が所属先を失うリスクがある

この制度では、選手側にもリスクがあります。

FA宣言することで、所属球団を失う恐れがあります。

新たな球団と契約を締結できず、そのうえ前所属球団とも再契約できなかった場合、まったくのフリーになってしまいます。


ちなみにこの場合、前所属球団の保留選手名簿に名前が残ります。

こうなると、前所属球団は選手枠を1つ費やさなければならないうえ 、翌年1月10日以降は保留手当を支払う義務まで負ってしまいます。

この状態が解消されるには、『FA宣言した選手が別の球団と契約を結ぶ』か、『前所属球団がその選手を自由契約にする』かしかありません。


ただ、『自由契約にする』は現実的ではありません。

当該時期はすでに戦力外通告の期間が経過した後なので、そのタイミングで同意なしに自由契約にすると選手会からの反発を受けるためです。


ここでもし選手が同意して自由契約になったら球団は肩の荷が下りますが、選手は次の契約が著しく不利になります。

通常のFA移籍のような契約金を得ることはできないし、大幅減俸での契約も可能になります。


このように、FA宣言をしたことで、誰も幸せにならないという事態に陥る可能性もあります。

争奪戦になるようなトップスターばかりに目が向きますが、文字通りフリーになってしまう選手も過去にいました。

選手にとっては、こうした事態も覚悟のうえでのFA宣言になります。




参考 FA選手一覧

過去にFA権を行使した選手を見てみましょう。

多くのトップスターの名前が並んでいて、名前の豪華さは壮観です。

()内は人的補償選手

1993年

松永浩美 阪神 → ダイエー

駒田徳広 読売 → 横浜

落合博満 中日 → 読売

石嶺和彦 オリックス → 阪神


1994年

工藤公康 西武 → ダイエー

川口和久 広島 → 読売

山沖之彦 オリックス → 阪神

広沢克己 ヤクルト → 読売

石毛宏典 西武 → ダイエー

金村義明 近鉄 → 中日


1995年

河野博文 日本ハム → 読売 (川邉忠義)

仲田幸司 阪神 → ロッテ


1996年

田村藤夫 ロッテ → ダイエー

清原和博 西武 → 読売


1997年

吉井理人 ヤクルト → メッツ

中嶋聡 オリックス → 西武

山崎慎太郎 近鉄 → ダイエー


1998年

武田一浩 ダイエー → 中日

木田優夫 オリックス → デトロイト・タイガース


1999年

工藤公康 ダイエー → 読売

星野伸之 オリックス → 阪神

佐々木主浩 横浜 → マリナーズ

江藤智 広島 → 読売


2000年

新庄剛志 阪神 → メッツ

川崎憲次郎 ヤクルト → 中日


2001年

前田幸長 中日 → 読売 (平松一宏)

加藤伸一 オリックス → 近鉄 (ユウキ)

谷繁元信 横浜 → 中日

片岡篤史 日本ハム → 阪神

小宮山悟 横浜 → メッツ

田口壮 オリックス → カージナルス


2002年

松井秀喜 読売 → ヤンキース

若田部健一 ダイエー → 横浜

金本知憲 広島 → 阪神


2003年

高津臣吾 ヤクルト → ホワイトソックス

松井稼頭央 西武 → メッツ

村松有人 ダイエー → オリックス


2004年

大村直之 近鉄 → ソフトバンク

稲葉篤紀 ヤクルト → 日本ハム

藪恵壹 阪神 → アスレチックス


2005年

野口茂樹 中日 → 読売 (小田幸平)

豊田清    西武 → 読売 (江藤智)

城島健司 ソフトバンク → マリナーズ


2006年

小久保裕紀 読売 → ソフトバンク (吉武真太郎)

小笠原道大 日本ハム → 読売

岡島秀樹 日本ハム → レッドソックス

門倉健 横浜 → 読売 (工藤公康)


2007年

福留孝介 中日 → カブス

小林雅英 ロッテ → インディアンス

薮田安彦 ロッテ → ロイヤルズ

福盛和男 楽天 → レンジャーズ

黒田博樹 広島 → ドジャース

和田一浩 西武 → 中日 (岡本真也)

新井貴浩 広島 → 阪神 (赤松真人)

石井一久 ヤクルト → 西武 (福地寿樹)


2008年

川上憲伸 中日 → ブレーブス

上原浩治 読売 → オリオールズ

高橋建 広島 → ブルージェイズ

中村紀洋 中日 → 楽天

野口寿浩 阪神 → 横浜

相川亮二 横浜 → ヤクルト


2009年

五十嵐亮太 ヤクルト → メッツ

高橋尚成 読売 → メッツ

藤本敦士 阪神 → ヤクルト

橋本将 ロッテ → 横浜

藤井秀悟 日本ハム → 読売


2010年

藤井彰人 楽天 → 阪神

細川亨 西武 → ソフトバンク

森本稀哲 日本ハム → 横浜

内川聖一 横浜 → ソフトバンク

小林宏之 ロッテ → 阪神 (髙濱卓也)

建山義紀 日本ハム → レンジャーズ

土肥義弘 西武 → ランカスター・バーンストーマーズ(米独立リーグ)


2011年

和田毅 ソフトバンク → オリオールズ

岩隈久志 楽天 → マリナーズ

川﨑宗則 ソフトバンク → マリナーズ

村田修一 横浜 → 読売 (藤井秀悟)

鶴岡一成 読売 → DeNA

許銘傑 西武 → オリックス

帆足和幸 西武 → ソフトバンク

杉内俊哉 ソフトバンク → 読売

小池正晃 中日ドラゴンズ → DeNA

サブロー 読売 → ロッテ (高口隆行)


2012年

藤川球児 阪神 → カブス

中島裕之 西武 → アスレチックス

田中賢介 日本ハム → サンフランシスコ・ジャイアンツ

日高剛 オリックス → 阪神

寺原隼人 オリックス → ソフトバンク (馬原孝浩)

平野恵一 阪神 → オリックス (高宮和也)


2013年

小笠原道大 読売 → 中日

山崎勝己 ソフトバンク → オリックス

久保康友 阪神 → DeNA (鶴岡一成)

大竹寛 広島 → 読売 (一岡竜司)

中田賢一 中日 → ソフトバンク

鶴岡慎也 日本ハム  → ソフトバンク (藤岡好明)

片岡治大 西武 → 読売 (脇谷亮太)

涌井秀章 西武 → ロッテ (中郷大樹)


2014年

大引啓次 日本ハム → ヤクルト

成瀬善久 ロッテ → ヤクルト

小谷野栄一 日本ハム → オリックス

相川亮二 ヤクルト → 読売 (奥村展征)

金城龍彦 DeNA → 読売


2015年

高橋聡文 中日 → 阪神

脇谷亮太 西武 → 読売

今江敏晃 ロッテ → 楽天

木村昇吾 広島 → 西武(テスト入団


2016年

岸孝之 西武 → 楽天

糸井嘉男 オリックス → 阪神 (金田和之)

山口俊 DeNA → 読売 (平良拳太郎)

森福允彦 ソフトバンク → 読売

陽岱鋼 日本ハム → 読売


2017年

平野佳寿 オリックス → ダイヤモンドバックス

増井浩俊 日本ハム → オリックス

大和   阪神 → DeNA (尾仲祐哉)

野上亮磨 西武 → 読売 (高木勇人)

大野奨太 日本ハム → 中日

鶴岡慎也 ソフトバンク → 日本ハム


2018年

炭谷銀仁朗 西武 → 読売 (内海哲也)

浅村栄斗 西武 → 楽天

丸佳浩 広島 → 読売 (長野久義)

西勇輝 オリックス → 阪神 (竹安大知)


2019年

秋山翔吾 西武 → レッズ

美馬学 楽天 → ロッテ (酒居知史)

鈴木大地 ロッテ → 楽天 (小野郁)

福田秀平 ソフトバンク → ロッテ


2020年

梶谷隆幸 DeNA → 読売 (田中俊太)

井納翔一 DeNA → 読売

澤村拓一 ロッテ → レッドソックス


2021年

又吉克樹 中日 → ソフトバンク (岩嵜翔)




まとめ

FA制度には良い面と悪い面があり、そのため賛否があります。

しかし、制度を少しずつ変えながらも30年近く運営されてきた、なくせない制度でもあります。


個人的に、『好きな球団に行く』ことや『お金を使って補強する』ことが悪いことだと思いません。

むしろ、資本主義において、お金は正義だと思っています。


チームを強化するためにお金を使うのは、組織として当然のことです。

どうしてそうした企業努力が『金満』などと批判されるのか僕にはいつもよくわかりません。

むしろ、『育成』の美名のもと、補強にまったくと言っていいほどお金を投入しない球団の方が、野球を、そしてファンを舐めているような気がします。


FA権を行使したくらいでその選手や球団を悪者扱いするような風潮がなくなればいいのにな、と思っています。


以上、『FA制度の問題点を検証! FAは悪者の制度なのか?』でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。