【衝撃】1イニングに取れるアウトの数は最大4つ? 併殺や三振数は?

2021年9月14日

おはようございます、元応援団員のハルカです。


1イニングで取れるアウトの数、もしかして、3つまでと思っていませんか?

ふつう、1イニングは3アウト取ったら終わりです。

サヨナラや降雨コールドなんかでイニング途中に終わることはあっても、3アウト取ったのにまだイニングが続くなんてことはありません。

でも、1イニングで取れるアウト数は最大3ではないんです。

条件がそろえば、4つ目のアウトを取ることも起こりえます。


同様に、併殺打も1イニングで1つまでとは限りません。

また、三振だって4つ以上奪うことができます。


もちろん、いつもそんなことが起こるわけではありません。

特定の条件を満たした場合に起こる、例外的なものです。


では、どういうケースでそういうことが起こりうるのか。

また、何のルールに基づいたらそんなことが起こるのか


今回は、1イニングに記録できるアウト数、併殺数、三振数の限界にチャレンジしてみたいと思います。



1イニングはアウト3つで終了する

1イニングで取れるアウトは3つまでです。

3アウトが成立した時点で、その回の攻撃は終了です。

そのため、3アウト目は『最終アウト』とも呼ばれます。


では、1イニングに2併殺を取ったり、4三振を取ったりすることは不可能なのでしょうか。

まして、アウトを4つ取ることはあり得ないのでしょうか。

1つずつ見て行きましょう。



1イニング2併殺の事例

1イニングに2併殺はあり得ます。


「算数おかしいだろ」と思った人、

一般感覚でいうとそのとおりです。


併殺は一気にアウトを2つ取るから併殺と言います。

ということは、あと1死でチェンジとなる2死の状況下では成立しません。

併殺が起こりえるのは、無死または1死の場面です。


しかし、一度併殺を取ってしまうと、その結果2死になるか、3アウトチェンジになるはずです。

無死の状態で併殺を取ると2死になります。

1死の状態で併殺を取るとその回は終了します。


そもそも、1イニングに2併殺を取ると、1イニングに4アウト取るということになります。

計算が合わなくなりますね。


と思うのは早計です。

この計算が合ってしまうケースが存在します。


併殺は、打撃記録あるいは守備記録です。

実際にアウトが2つカウントされたかどうかと、必ずしも一致しない場合があります。

どういうことかもう少し詳しく説明しましょう。


例を挙げましょう。

無死一塁で、打者が内野ゴロを打ちました。

一塁ランナーが二塁でフォースアウトになったあと、ボールが一塁に送られて併殺成立!

と思いきや、一塁手が落球して、打者走者がセーフになってしまいました。

このとき、場面としては『無死一塁』→『1死一塁』となり、アウトカウントは1つしか増えていません。


しかし、打者の打撃記録には『併殺』が記録されます。


敵失がなければ併殺打だったと記録員が判断すれば、本当の結果がどうであれ、打者は併殺打を打ったとして記録に残されるわけです。


こうして1死一塁になった後、次の打者が併殺打を打てば、1イニング2併殺が完成していまいます。



1イニング4三振の事例

1イニングに4三振はあり得ます。


三振を取るとアウトカウントが1つ増えます。

アウトカウントが3つになると、攻撃終了です。

つまり、三振を3つ取ると、その時点で攻撃終了です。


見事な三段論法です。

4つ目の三振なんて、取れるはずがありません。

しかし、この論法には穴があります。

どの部分でしょうか。


それは、1つ目の『三振を取るとアウトカウントが1つ増えます』の部分です。


野球には振り逃げというルールがあります。

振り逃げが成立すると、投手にも打者にも『三振』が記録されますが、アウトカウントは増えません。


振り逃げは、次のどちらかの要件を満たしていれば成立します。


・一塁に走者がいない

・2死

この条件下であれば、振り逃げは何度でも可能です。

つまり、理論上1イニングに記録できる三振の数に上限はないことになります。

まあさすがに1イニング5三振は僕も聞いた事ないですが、4三振は稀に起こってしまいます。



1イニング4アウトの事例

1イニングに4アウトはあり得ます。


野球の前提が根底から崩れるような事態ですが、実際に起こりうることです。

『第三アウトの置き換え』というやつです。


例をとった方がわかりやすいので、具体例を示します。


【例】

場面は1死一、三塁。

打者が外野フライを打ちました。外野手は飛球を捕って2アウトになりました。

三塁ランナーはタッチアップして生還しました。

一塁ランナーもタッチアップしましたが、二塁に到達するまえにランダンプレーになってアウトになりました。

これで3アウト。

犠飛による1点が入り、この回の攻撃が終わります。


ところが、守備側からアピールがありました。

アピール内容は『三塁ランナーのタッチアップが早い』です。

このアピールが認められ、三塁ランナーはアウトになりました。

これで、この回のアウトは4つになりました。

なぜ、すでに3アウト取っているのにわざわざアピールして4つ目のアウトを取るかというと、これが得点に絡む走者だからです。

守備側が三塁ランナーのアウトを主張しないと、1点入ってしまいます。

この得点を無効にするためにはアピールプレーで三塁ランナーをアウトにする必要があるので、結果、この回のアウトが4つになったという寸法です。

これが、『第三アウトの置き換え』です。

めったにあるプレーではありませんが、プロ野球でも高校野球でも事例があります。


また、奥が深くて面白いプレーなので、漫画などのフィクションでも『第三アウトの置き換え』はしばしば使われます。



まとめ

1イニングに取れるアウトは最大3つではありませんでした。

まさか4つアウトが取れるは、って感じですね。

併殺も2つも取れるなんて。

三振に至っては、理論上は無限大です。

とてつもなくスケールの大きな話になりますね。


野球は、それでなくても基本的なルールが複雑なうえ、誰も知らないような細則や例外的な規定などがたくさんあって、奥がかなり深いスポーツです。

応援団をやっているとしばしばこうした細かいルールに泣かされたり恥をかいたりしますが、こうした細かいルールを知るたびに、また一つ勉強できた気になって嬉しくなったりします。


いつの日か、『1イニング4アウトを取る瞬間』や『1イニング5三振』などをこの目で見てみたいと思います。


以上、『【衝撃】1イニングに取れるアウトの数は最大4つ? 併殺や三振数は?』でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。